近い将来、人が運転する車よりも、機械が運転する車の方が安全な時代が来るだろう。
ドライバーがリラックスして休んでいる世界を想像できるだろうか?
ドライバーがストレスを感じたり、影響を受けたりする心配はもうない。韓国の飲酒文化の中では、飲酒運転はドライバーにとって大きな懸念事項である。韓国のメッセンジャー最大手カカオは、カカオモビリティを通じて、自動運転車の技術を開発している。まだまだ開発途上ではあるが、韓国の自動運転車の見通しは有望なようだ。
テキストメッセージングアプリから始まったカカオは、インターネットの巨大企業に成長した。5年前にはカカオタクシーのサービスや、カカオナビと呼ばれるナビゲーションサービスを開始した。その他にも、カカオドライバー、カカオバス、カカオ地下鉄などのサービスも開始している。同社はこの5年間、オンラインからオフラインへのサービスの拡大に積極的に取り組んできた。
これまでカカオタクシーは3,000万人以上の加入者を抱え、最も成功したサービスとなっている。韓国ではほとんどのタクシー運転手がカカオタクシーを利用している。そのため、カカオモビリティは韓国のタクシー市場の80%以上のシェアを持っている。カカオタクシーでの成功を受けて、カカオはより大きな目標を持って、さらなる高みを目指しているようだ。最大の目標は、カカオモビリティを通じて、韓国の自動運転技術業界を席巻することであろう。
(写真引用元:Photo by Ryoji Iwata on Unsplash)
カカオは韓国の自動運転車市場をリードしている。同社は、国内インフラに自動運転車を導入するためのリソース、ノウハウ、それからパートナーを持っている。
同社のパートナーの中でも特に重要な役割を担うのが韓国のトップ通信事業者KT Corp.である。
KT Corp.はカカオのモビリティ・プラットフォームの開発に協力している。
このモビリティ・プラットフォームは、コネクテッド・カー・プラットフォームやカーシェアリングなどの企業間サービスに利用される。
タクシーの手配から乗車、降車、支払いのすべてをリアルタイムで管理することができる。
KTは5G技術の実装を担っており、カカオモビリティーズの自律走行技術の開発には欠かせない役割を果たすことになるだろう。
(写真引用元:Photo by Alexiaa Sim on Unsplash)
国土交通部は、カカオモビリティの自動運転レベル4の試験実施を許可した。許可期間は5年間。レベル4では運転手が介在しなくても試験を行うことができる。テストが行われている間、ドライバーは乗車しており完全な自動運転テストではない。また、試験は一定の指定された場所で実施する必要がある。しかし、レベル4は大きな一歩であり、2025年に計画している自動運転レベル5のテストに繋がるだろう。
カカオモビリティは、韓国のモビリティスタートアップや自動車メーカー、自律走行関連団体など、様々なパートナーと積極的に連携し、実用化を進めている。さらに、カカオがGoogleやTeslaと自律走行技術と共同マーケティングにおいて提携するとの話も出ている。カカオモビリティは2021年のある時点での株式公開を計画している。カカオモビリティは4億5,000万ドル以上の資金を調達しており、現在の評価額は13億ドルとなっている。
韓国の自動運転ハブは世宗市にある。ここは、モバイルアプリで予約することで、カカオモビリティの自動運転車技術を試すことができる場所だ。自走車はタクシーというよりもシャトルバスのような役割を果たす。世宗市内には指定された停留所があり、そこでの送迎が可能だ。乗車者の多くは、世宗市内の公務員や住民である。車には最大2人のライダーが乗ることができ、各車両には緊急時のために人間の運転手が付いている。
カカオモビリティの今後の躍進から目が離せない。
翻訳元:Kakao Mobility - The Future of Self-Driving Cars in Korea